カイロプラクティック教育・業務におけるWHOガイドライン案
2004年5月4日
世界保健機関(WHO)は世界カイロプラクティック連合(WFC)に、WHO加盟国政府に対するカイロの教育・業務のガイドライン作成のため、一般調査を開始すると連絡しました。今回の告知は我々の業界がどのようにこの調査に対して貢献できるかを考える目的があります。
A. 背景
1999年、WHOの代替医療課(TRM)は鍼灸の基礎教育におけるガイドラインを作成しました。
これはWHOのホームページ上で掲載されています。www.who.int このガイドラインはWHO加盟国政府へ、鍼灸師のフルプログラム又は医師への200時間以上の鍼灸の教育を含んでいます。
WHOは同じようにカイロプラクティックと他の手技療法士への基本的な教育のガイドライン作成を決定し、WFCへ相談を持ちかけました。
WFCはこれは各政府へ、業界の発展に非常にいい機会ととらえるのと同時に考えなければならないリスクもあると判断しました。
リスクとは、鍼灸のガイドラインのように、WHOはカイロプラクティックを医学部の卒後教育と捉え、最初カイロプラクターではなく医師にガイドライン作成の相談を持ちかけようとしました。
しかし、結果的に資格のあるカイロプラクター中心に話を持ちかけ、世界中の政府へ主流なヘルスケアとしてのカイロの教育・業務のガイドライン作成をすることに決定いたしました。
過去四年間、WFCはWHOにカイロの教育・業務の専門家を検討することを促しました。特にカイロプラクティックは単なるテクニックではなく国際基準の教育を持っていることも強調しました。
国際基準の妥協は、将来国際基準を目指す場合の特別な状況だけ許されています。
WHOからの報告としては去年、「カイロプラクティック」と「他の手技療法」を分けて、2つのガイドラインを作成する決定にWFCは賛成しています。
オステオパシーは手技療法の中に組み込まれ、厳しい状況です。
つい最近まで、このプロジェクトはWHOから寄付が受けられ決行されるかが否定的でした。
しかし、4月中にWHOはガイドライン案を作成し、一般調査を近々開催します。
WHOはWFCへ協会のリストそして調査協力してくれる人材を提供してくれるよう頼みました。
WFCは加盟協会全部のリストと、カイロ大学その他の協会のリストを提供しました。
現在、WFCのホームページ上でWHOガイドライン案を公表して、各々のカイロプラクターから意見を募集することを検討中です。
B. WHO調査プロセス
WHOは以下のステップで調査を行います。
1. 最初のドラフトを世界中のカイロに限らず他の健康業界や厚生省に送り、2~3ヶ月目を通してもらいフィードバックをもらいます。
2. フィードバックの後、再度、ドラフト作成に取り掛かります。
3. その後、3回目のドラフト作成後、それを専門家を含めたWHO調査会議で検討します。
4. 最終的に会議でのまとめにより発表する報告書が作成されます。
C. みなさんの参加機会
カイロプラクティック教育機関や業界の指導者達の協力は必要不可欠です。カイロプラクターの方々は以下の方法で参加することができます。
1. ガイドライン案に目を通して意見を直接WHO、もしくは各WFC代表団体やその他上記に挙げた協会へ送ってください。WFC自体も意見を送ります。
2. このプロジェクトにおいてWFCは情報公開のセッションを開きますので参加することができます。WFCは報告書そして質問にお答えします。
例えば、次回の報告は2004年5月20日から22日に行われる欧州カイロプラクターズ連合(ECU)のヘルシンキ会議です。
2004年10月14日から16日まで行われるWFC/ACC合同教育会議でも同様の報告がなされます。(これらの会議についてはwww.wfc.org をご覧下さい。)
D. まとめ
このWHOによるカイロプラクティック教育・業務ガイドラインの結果は楽しみです。それにむけてWHO役員とは常に連絡を取り合っています。
なかにはカイロが法制化されていない国では、患者の保護や地位の確立のため最低教育基準の設定を行ったらどうかという意見も聞かれます。
WFCは医師や歯科医が最低限の教育基準があると同様にカイロプラクターもとり決められた最低教育基準(CCE基準)があるということを強くアピールしていきます。
一回目のWHOガイドライン案ができましたらコメントを寄せていただきたいと思います。
ポール・キャリーDC
WFC会長
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